そろそろ「あとで読む」系サービスとAndroidの連携について一言言っておくか
…などという、ホッテントリメーカーで作ったような感じのタイトルにしてみましたが、今回は「あとで読む」系サービスをAndroidで活用する方法についてまとめます。
なぜこの連携が強力か
べつに特別なウェブサービスを使わなくとも、はてブなどのソーシャルブックマークサービスにおいて「あとで読む」タグをつけている方はかなりいると思います。
が、実際あとでちゃんと読んでいる人は少ないのではないでしょうか?
というのも、パソコンを開いているときというのは大抵なにか目的を持って行動している時間であり、隙間時間というものが意識に上らないからです。
(もちろん仕事から逃避してネットサーフィンしていたりといった、結果的に隙間時間になっている時間というのはあります。しかしながら「ちょうど隙間時間が空いたな」と自分から意識的に考えるような時間はほとんどないと思います。)
これに対してスマートフォンの場合、電車の待ち時間であったり、注文されたランチが運ばれるのを待っているときであったり、とにかく隙間時間というものを意識したときに手元にあるという違いがあります。
そのためスマートフォンを使うことで、隙間時間の消化に上手に「あとで読む」行為を組み合わせることができ、非常に効率的に「あとで読む」を読むことができます。
InstapaperとRead It Later
「あとで読む」系のウェブサービスとしては、現状では二大巨頭と呼べるサービスが存在しています。それが「Instapaper」と「Read It Later」です。
どちらもブログやサイトのコンテンツ部分(ヘッダやサイドバー、フッターを取り除いたメインコンテンツ)を自動で認識してあとで読みやすく加工し、その上で保存しておいてくれるサービスです。
で、どちらのサービスを利用するかなのですが、これがなんとも悩ましいところです。
あるブログはInstapaperだと綺麗に取り込めるのに、Read It Laterだとできない。
かと思えば、別のブログではその逆が起こったり、ということがしばしばあります。
しかし色々と検討した結果、現在はInstapaperを採用しています。
これは多くのサイトを取り込んでみた結果、Instapaperの方がコンテンツの把握精度が高いと感じたからです。
具体例ということで、はてブに上がっていた記事を幾つか取り込んでみました。
まずは「WordPress のよくあるカスタマイズコード functions.php 多め - Web Design Recipes
たとえば画像に矢印をつけて解説をしているこの部分。
Instapaperだとちゃんと画像が表示されます。
Read It Laterだと画像が消えています。
次に「一夜漬けでCSS3をマスターするために見ておくべきコードのまとめ - jsdo.it」
これはiframeに加えて、HTML5のsectionタグなども使われています。そもそもiframeは取り込みが難しいのですが、ためしにやってみます。
まずはInstapaer。見てみると、やはり残念ながらコード部分は読み込めていません。しかしながら、sectionタグ内の文章はちゃんと取り込んでいます。
次にRead It Later。こちらは、記事そのものが認識されず、「This page doesn't appear to be an article 」と表示されてしまいます。
このほかRead It Laterではpreタグ内のコードが読み込めていない場合があったりと、技術系のブログを読む際に困ることが何度かありました。
私はどちらかというと「これはあとで勉強しよう」という記事を取り込んでおいてあとで読むことが多いので、これは致命的です。
というわけで、技術系の記事をたくさん取り込む方にはInstapaperがおすすめです。
AndroidアプリはEverPaper
これで利用するウェブサービスはInstapaperと決まりましたが、次にどのAndroidアプリを使うかまた検討する必要があります。
代表的なものは以下の三つです。
- Instapaper
- Instapaperの公式アプリです。
- AndReader
- InstapaperとRead It Laterを一元的に管理できるアプリです。両者のウェブサービスを併用している場合にはこれ一択だと思います。
- EverPaper
- Instapaper用アプリです。タイトルにEverとついているとおり、ワンタッチでEvernoteに記事を送信できるなどの機能が特長です。
全部試した結果、選んだのはEverPaperです。
これはEvernoteとの連携が便利というのもありますが、それ以上にUIの問題です。
じつは公式のInstapaperアプリの場合、文字サイズを変えるのにいちいち設定メニューを開く必要があります。これがかなり面倒です。
Instapaperで取り込んだ文字は、見出し(hタグ)の数字などによって変わるため、ブログ記事によっては、一部の文章がものすごく大きく表示されます。例として挙げると、先ほどのWeb Design Recipesさんの記事などは、一部の説明文のフォントサイズが異様に大きくなります(Instapaperに取り込むと)。
こんなとき、普段ブラウザを使っているときのように指二本でピンチイン・ピンチアウトしたくなりますが、Instapaperアプリではできません。そしてEverPaperではこれができます。
また画像に関しても、Instapaper公式だと画面の横幅に収まるように自動縮小されます。綺麗といえば綺麗なのですが、画像内の文字が読めないことも多いです。クリックするとブラウザで原本が表示はされますが、非常に手間です。
EverPaperの場合は、画像は自動縮小はされません。その分画面から横にはみ出す場合も多いですが、ピンチイン・アウトが簡単にできるためあまり気になりません。
まとめ
というわけで、あとで読むサービスとAndroidを組み合わせる場合は「Instapaer+EverPaper」がベストな選択肢になると思います。
なおEverPaperは無料アプリですので気軽に試せます。ぜひ一度使ってみてください。