その後のタスク管理。簡易版タスクシュートもどきについて
また記事を書くのが久々になってしまいましたが、この2ヶ月ちょっとのあいだでPC周りの環境は結構色々と変わりました。原因の多くはWindowsXPからWindows8.1への乗り換えに伴うものです。
またこれまではMSオフィスについても2003を自宅では使用しており、XPにあわせてサポートが切れてしまいました。2013を新規購入することも考えたのですが、試しに久しぶりにOpenOfficeやLibreOfficeを試してみたところ、数年前とは比べ物にないほど機能向上しており十分実用に耐えるものだったので乗り換えました。
が、乗り換えに際して問題となったのが、TaskChute(タスクシュート)が使えないことです。タスクシュートはエクセルのマクロも利用しているため、LibreOfficeでは動作が再現できませんでした。
どうしようか悩んだのですが、タスクシュートは自分が使うには複雑すぎるところもあったのでこの機にマクロなどを使わない簡易版を作成しました。
簡易版タスクシュートもどき
上記がその簡易版タスクシュートもどきです。普段は非表示にしている列も説明のために表示しているのでややごちゃごちゃして見えますが、基本設計はシンプルです。
- タスク
- 単純にタスク内容を入力します。後述の終了時刻が入った時点で完了(取り消し線)になるように条件付け書式を設定しています。
- グループ
- タスクシュートやその他GTDツールなどで言うプロジェクトにあたるものです。ただしグループ入力は必須ではなく任意でOKとして運用しています。
- 予定日
- タスクの作業予定日です。当日の場合は赤字になるように条件付け書式を設定しています。また3ヶ月以上先の予定は灰色になります。上記画像で12/31になっているタスクがありますが、これは暫定的にいつかやりたいタスクを入力した例です。
- 見積
- 作業の見積もり時間を分単位で入力します。この簡易版では時間単位での入力はなく、分のみの入力に一本化しています。
- 本日見積
- 画像では()がついていますが、これは数式が入っているため手入力しない列ということです。これは予定日が本日になっているタスクのみここに時間を表示しています。直接タスク管理には使わずに、のちほど説明する本日残列から参照しています。
- 開始・終了
- タスクを開始したときには開始時刻、逆に終わった時には終了時刻を入力します。ちなみにLibreOfficeでは、Ctrl+Shift+ ;(セミコロン)のショートカットキーで現在時刻を入力できます。
- 実際
- 単純に終了時刻から開始時刻を引いています。実際に作業にかかった時間を示します。
- 本日残
- 本日に予定されているタスクで、なおかつまだ完了していないもののみ残り時間をここに表示します。
- 備考
- 備考欄です。追記のメモが必要な時などはここに入力します。
そのほか残りタスクの見積もり総計と、また現在時刻にその総計を足した終了予定時間が右上に表示されるようにしています。
曖昧で適当な時間管理のためのツール
さてタスクシュートを元に作ったツールではありますが、実際の利用においてはこのタスク管理は設計思想が根本のところでタスクシュートとは異なります。
どう違うかと言えば、タスクシュートは「厳密に一日のログを残そうとする」ツールであるのに対して、自己流のもどきツールは「曖昧で適当な時間管理をする」という点にあります。
以前の記事でも少し書いていますが、タスクシュートは「与えられた時間すべてのなかで、自分がどれだけの行動をとれるのか」を認識することを重視しています。言い換えれば、一日という箱の中に詰め込める(仕事以外のものも含めた)あらゆるタスク(行動)量を推し量ろうとします。
もちろんこれは素晴らしい思想であり、この考え方のおかげで自分も「今日はこれだけしかできなかった。なんてことだ!」とか自分を悲嘆し、罪悪感に苛まされることが激減しました。
しかし自分は元がかなりルーズな人間であり、タスクシュートをそのまま使おうとすると自分のタスクを逐一入力していくという作業がなかなかに面倒です。もちろんちょっとした隙間時間(休憩とかコーヒーを淹れるとか)を絶対に入力しなければ破綻するといった脆いツールではありませんが、それでもやはり基本的にはすべてのアクションを入力するという方向にあります。
これに対して自分のツールでは、隙間時間は基本的に入力しません。ですから右上に表示される終了予定時間というのは、おそらくそこからだいぶ延長されるであろうことが確実です。これを嫌だと感じる方も多いと思いますが、自分はそうした曖昧で適当な時間設定の方がなぜか「しっくり」来るのです。
とはいえ、タスクについて仕事関連のことしか書かないのでは、作業総量を大まかにでも見積もることはできません。ですから、仕事以外でも、読書とか、部屋を掃除するとか、洗い物をするとか、そうした日常ルーチンは入力します。
しかしたんに一時間ぼーっとしていたとか、仮眠してしまったとか、そうしたことはわざわざ書きません。でもここで重要なのは「わざわざ書かないからと言って、想定していないわけではない」ということです。それは終了予定時間が延長されることを見越している時点ですでに、そうしたイレギュラーなアクションも入ってくるだろうと「ぼんやりと」計算しているわけです。
タスクシュートは厳密であるがゆえに、イレギュラーな仮眠とか、割り込みタスクとか、そういうのを想定しておくことが難しいです。もちろん割り込んだら終了予定時間を延ばせばいいわけで、最初から余裕をもって終了予定を設定しておけばいい話ではあります。しかしどうしても頭の上では「予定通りいけばこの時間に終わるはずだ」という意識があるため、それが延長されることにストレスが発生します。
このストレスおよびこまめな入力の手間を省いた、いわばものぐさ向けのものとしてこのツールを利用していますが、なかなか上手く機能しているように感じます。今後また利用方法の変化などあれば記事にしたいと思います。